世界設計
世界
前提として、地球半壊後、ヨーロッパ圏やアフリカのみが残る設定なので、ラテン語を語源の軸に名称を考える。
惑星系拠点・地域の大局的な分類
全地球(ユニオミス)
セミステラとディヴィジョン群をあわせた総称。省略して地球とも。ラテン語で「一つの」を表すユニ(uni)と「すべて、全部、一般」を表すオムニス(omnis)に由来する。
※ラテン語で「全体、宇宙、世界、組合」といった意味を持つウニベルシタス(universitas)も検討したが、親しみにくく宇宙全体や大学など広い意味で現在でも使われるため除外した。
ディヴィジョンの市民は自身の住むディヴィジョンを「地球」と呼ぶことが一般的である。これは生涯、市民がディヴィジョン外に移動、もしくは移住することはないことが要因として挙げられる。
半地球(セミステラ)
→詳細は「セミステラ」を参照
かつて地球と呼ばれた惑星が半壊した状態で現存している残惑星のこと。通称セミス、もしくはテラとも。ラテン語で「半分」を表すセーミス(semis)と「地球や陸地」を表すテルラ、テラ(terra)に由来する。
ちなみに周回する月はルーナ(lune)、太陽はソール(sol)と言われているが、この呼称は主に学術的な表現で用いる。
都市(ディヴィジョン)
→詳細は「ディヴィジョン」を参照
セミステラを覆うダイソン天球を構成するハピタブルコロニー単体をこう呼ぶ。ダイソン天球全体、もしくはディヴィジョン全体を指す場合はディヴィジョン群(Divisions)と呼ぶ。
ラテン語で「分割する」を表すディヴィジョ(divisio)に由来する。
自治区(コミューン)
→詳細は「コミューン」を参照
ディビジョン内で市民が住む区域のこと。「自治区」と称するが多くのコミューンでは行政的な手続き、意思決定をAIによって自動化しており、市民が主体となって統治や自治を行う地域は希少である。
ラテン語で「共通の」を表すコミュヌ(commune)、フランス語のコミューン(commune)に由来。また、英語のコミュニティ(community)の語源でもある。
ユニオミスの成り立ちとSF考証
生き残った人類で国家の枠を取り払って一つの共同体となるために地球連合(EN)が結成され、セミステラの失われた部分を補完するため地球庁(4EN)が管轄する惑星保護委員会(SEC)により行われたダイソン天球理論のフィジビリティな試みによるパワーバランス維持に成功した。これにより半地球を覆う無数のハビタブルコロニーをつなぐネットワーク網が構築され、惑星のエネルギーを無駄なく活用、増幅、バランスを維持して惑星の崩壊を食い止めている。
地球半壊の際、日本をはじめユーラシア大陸、太平洋、アメリカ大陸の半分以上が消滅した。残されたヨーロッパ諸国を中心に一つの国家へと成り代わり、地上の人々は新しい時代を迎えることになった。現在はこの残された地表を総称して『半地球(セミステラ)』と呼ぶ。
破壊された国々は、地球を周回する小さな異次元空間として残留した。どうしてこうなったか説明できる人間は未だ誰もいない。
無作為に発生したこの異次元空間は、過去に存在していた国家の一部をそのまま残していた。街や木々、山々に至るまで誰かの記憶にあった寸分の狂いもなく、そのままの形を留めている。これが衛星のように街一個体が地球の周りを周回しているのだ。この異次元空間を、人々は『ディヴィジョン』と呼んでいる――。
小説版「HeadphoneGirl」草案から一部抜粋
人種
ユニオミスには複数の人種が共存する。
人種一覧
純人(ネイティブ)
もともと地球にいた人類の遺伝子を持つ種族、いわば、地球半壊(ニュートンクライシス)の生き残った人類。純粋な人類の遺伝子を持つ貴重な存在として、こう呼ばれる。そのオリジナリティを羨望するものも多く『か弱きもの』と揶揄されることもある。
亞人(デミヒューマン)
人類のDNAを再構築して生まれた新しい人間。見かけはこれまでの人類となんらかわりはないが、身体の丈夫さが純人の3倍とも4倍とも言われている。現在、この世界の人種分類の6割を占める。
融合人間(トランスヒューマン)
身体の一部に義手や義足などいわゆる義肢(ぎし)を装着した人間。事故で失った手足が補われたことがこの人種の始まりだが、最近ではデヴァイスと身体を融合させる技術も一般化して、身体能力の向上を目的として敢えて融合人間になることを選ぶ者もいる。
人造人間(ホムンクルス)
人類の存続をかけた研究開発は、錬金術でお馴染みのこの人工生命体の創造にまで及んでいた。伝承になぞらえてフラスコの中で培養された人間を成長させることで生み出される最もパーフェクトな能力を持つ人類と言われている。能力は完璧だが、耳が尖るなど微量な身体的特徴を持つ。しかしながら肝心の成功例がなく、その姿を見たものはいないという。
純人以外の人種についての補足
亞人、融合人間、人造人間の人種を総称して別人種(チェンジリング)と呼ぶ。本来、ヨーロッパの民話で、妖精が人間の子供をさらった後に置いていく妖精の子供のことで「取り替え子」「嬰児交換」を意味するが、この世界では人類の進化で誕生した新たなステージの人種をグルーピングしており『神に取り替えられた子』という解釈。